Victor Wooten(ヴィクターウッテン)
ハイパーテクニシャン、Victor Wooten。
リフレ派であり、ベーステクニック界のハイパーインフレーションを招いた張本人である。彼の登場により、それまで「老舗テクニック屋」として業界で活躍していた大手テクニック屋は、こぞって倒産。ベーステクニック界を混乱の渦に招き込んだ者として責任が追求されており、現在は独占禁止法に抵触しないか協議中である。
要約すると、、、、、とんでもないテクニシャンということです!!
こいつのせいで、ベーステクニック界は一時期のドイツです。
【ウッテン出現により株価大暴落リスト】
①Stuart Hammーロックベーシストでありながら、タッピング・スラップ等をハイレベルでこなしていたが、同じことを10倍くらい難しく弾けるウッテンの出現により、大暴落
②Victor Baileyータッピングやスラップを積極的に使用していたが、そもそもそんな得意じゃなかったのが、ウッテンの出現により本当に得意じゃないことがばれてしまい、ストップ安。
【ウッテン出現により株価値上がりリスト】
①Stanley Clarkeーテクニックはウッテンに及ぶべくもないが、ウッテンがやたらとなついているので、急上昇。
②Steve Baileyー友達だったため、便乗して上昇。
その影響は甚大である。
そんなウッテンの実力を観てみよう。
人外
ウッテンの特徴としてはとにかくサムピングアップの多用。そしてプルも人差し指だけではなく中指も使う。それによって連続プルなどを可能としている。
この映像なんてまるでベースをパーカッションかのように扱っている。それでいてテーマのメロディも弾いているのだから物凄い。サムピングでリズムを刻んでプルでドラムで言うスネアのアクセントを出す、、、、一人で何役こなしているんだ!!
こちらはスタンリークラークとヴィクターウッテン、マーカスミラーとのトリオ。スタンリーのスクールデイズをセッションしています。
この三人でライブとは、、、、マーカスとヴィクターはスタンリーに引導を渡そうとでも思っているのでしょうか?
スタンリーのソロは、他の音源のソロと差し替えても、多分気づかないくらい毎度おなじみのものです。これぞスタンリー。安心しました。
スタンリー印のフレーズに、締めの6連速弾き。本当にごちそうさまです。
続くヴィクターの指弾きソロ。かなりメロディアスに怒濤のフレージングの嵐。スタンリーは自分の曲を、自分より自由に弾かれているのを横で聞いてどういう気分なのでしょうか?
この演奏をみて頂ければわかる通り、ヴィクターはスラップだけではありません。そしてテクニックだけでもありません。こんなにもメロディアスに弾けます!!ついテクニックに夢中になってこのような部分が隠れがちなのが残念です。まあ、バンドでは使いにくい人材ではありますがね。グルーヴはしますが、音色的にはボトム感があまりないですからね、、、
そしてアンカーはマーカス。このお兄さんはもうなんかいろいろおかしいよ。上手すぎる。マーカス登場後のスラップのスタイルとして定着したドンシャリスラップ。8:50からのマーカス手グセフレーズもかっこいい!!でも、本人が自分の曲で演奏しているときがやはり一番ですね。もう少しテンポが落ち着いた曲で演奏させたらマーカスの右に出るものはいません。
そして三人のソロが終わると、スラップソロを回していくのをスタンリー自ら提案。
スタンリーさん本当に大丈夫ですか?
こんなスラップモンスターたちに立ち向かうなんて、、、、
ヤムチャがフリーザに立ち向かうようなものです
でも実際のところ、スタンリーはやはり凄い。テクニックでは誰がどうみても負けていますが、それ以上にその場をコントロールする圧倒的個性は相変わらず。実際この三人のライブ、どれにいくかと聴かれたら私は絶対スタンリーのライブに行きます。あの定番のフレーズを観て「きたー!!」と叫びたい。
最後にまたウッテンの動画。この人しっかりグルーヴするのもポイントですよ!
独奏でもしっかりとリズムが伝わってくる。細かい音符を入れまくっていますね。プル連打を自由に入れ過ぎ!!凄い過ぎる!!
そして途中で弦が切れているし、、、、テクニックが凄すぎて単なるテクニシャン扱いされることもありますが、全くそんなことはありません。
ウッテンでした!
衝撃のファーストアルバム。こちらはどうやらその再発みたいです。
このアルバムは「ベースの多重録音はされていません」とのこと。なんのこと?と思ったらM2でいきなりびっくりする。えっ本当に一人で弾いているのという部分がある。ちなみに他の楽器は収録されていません。全てベース1本での表現。潔い。
特におすすめはM2.U Can't Hold No Groove...とM13.Classical Thump。
ウッテンのスラップ満載である。
M2.は目立つテクニックというよりは、、、、、、冷静に聴くとめちゃくちゃむずい、、、、と気づく曲。タイトルの通りグルーヴも大事にしております。
M13.は最初シンプルなスラップがどんどん難しくなっていく過程が聴ける。こちらはわかりやすく難しいということがわかる。同一弦でハンマリング⇨プルという流れなのだがこれ、、、弾くとかなり難しいです。特にこのテンポでは。でもやっていること自体はM2と比べてシンプル!!
他にはスティーヴィーワンダーのカバーでOverjoyedなどがいい!!タッピングプレイが聴けます。
フレットレス6弦ベーシストSteve Baileyと組んだダブルベース編成のアルバム。超絶技巧さえ渡るが、少し眠くなった記憶がある。
映像で観るとさらに衝撃的なウッテン。やはり視覚的インパクトは物凄い。
ウッテン、グレッグハウ、デニスチェンバースとの超絶グループ。
上記のものはバンド編成ではないので、バンドにおけるウッテンを聴くにはこれ。特に他2人が超絶とあって全く飽きさせない。
ウッテンのスラップをいっぱい聴きたいのならソロアルバムの方がおすすめです。