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Rush(ラッシュ)



30年を超えるキャリアを持つ、カナダのプログレッシブハードロックバンド「Rush」。
非常に複雑な楽曲を演奏しながらも、それをトリオ編成でこなすスタイルが特徴的。ベース・ボーカルのGeddy Lee、ギターのAlex Lifeson、ドラムのNiel Peartの三人編成でありながら、シンセサイザー等も大胆に導入している。しかも、一切サポートメンバーを加えず、ライブでも三人で演奏しているのである。
もちろん、同期を使っているが、「できる限り自分たちで演奏する」ポリシーを持っており、フットペダルでキーボードを操作したり。。。。。とにかく、一人二役以上は基本。Geddy Leeに至っては、ベース・ボーカル・キーボード・フットペダルの操作等、とにかくライブ中は多忙。
ラッシュの複雑な楽曲をどのように再現するか?というのも彼らのライブを観に行く上での楽しみの一つなのである。
ちなみに、楽器演奏技術で言うと、全員超一流である。


デビュー当初はレッド・ツェッペリンに強く影響を受けたスタイルで、リフ主体のシンプルな楽曲が多かった。だが、ドラムのNeil Peartが加入してからは、Neil Peartが歌詞を担当し、彼の世界観に強く影響を受けた、長編で複雑な楽曲が多くなる。作曲はGeddy Lee、Alex Lifesonで作詞はNeil Peartというスタイルによる制作スタイルを作り上げる。
大作主義に移ってからの代表作と言えば「西暦2112」。その後も大作主義を押し進めていき、シンセサイザー等も大胆に導入していくが、「HEMISPHERES」でそのスタイルをある程度完成させてからは、またしても方向転換をする。


Rushの特徴としては、時代によってその作風を大胆に変えていくことである。しかし、それでも「Rushらしさ」が全くなくならないのがさすがである。


大作主義をある程度突き詰めると、今度は逆にコンパクトな作風を追求していく。その第一作として発表されたのが「Permanant Waves」である。
そして、この作品がRushの地位を一流バンドまで押し上げるのである。
それまで大作主義な作風だったのが、この作品の一曲目は4分59秒の長さの「The Spirit Of Radio」。つまり、ギリギリラジオで流されるような曲の長さにおさめてあるのである。しかし、その内容はというと、、、、、、痛烈なラジオ批判。短い曲にしたからといって、RushはちっともRushらしさを失わないのである。
また、コンパクトな楽曲が多く、ポップではあるのだが、それでいて複雑な演奏技術が散りばめられている。
Rushはポップな感覚と音楽性の高さを高次元で実現させている稀有なバンドであると言える。


この後もシンセサウンドの追求や、逆にシンセサウンドを減らして行ったりと、、、、、とにかく実験精神を常に持ち続けて新たな作品を発表し続けていく。
また、過去の楽曲に関しても、ライブにおいて、より洗練された形で復活させたり、、、、、
Rushはとにかく成長を止めない。常に新しいものを探し求めている。


各々のプレイヤーを見ていくと、プレイスタイル・サウンドも時代によって全く違うのである。
Geddy Leeなんかはかなり分かりやすい。昔は中域をブーストした歪みサウンドが、後期ではゴリゴリのドンシャリサウンドに変わっていたり。。。。。コードプレイをふんだんに取り入れたり。。。。


演奏陣はトップレベル、楽曲の音楽性も高いながらもポップで聴きやすい。。。。これほどバランスのとれたバンドは中々いないだろう。。。
だからこそ、後世へ多大なる影響を与えているのだ。


Rushはかなり多くの作品を発表しているが、駄作がないのも特徴。どのアルバムも実験的な部分が入っているため、新鮮であるし、演奏レベルも高いので聴き応え十分である。
そんな中でも特に聞いておくべきなのは。。。。



Rushの最高傑作として名高い「Moving Pictures」。
捨て曲は一切なし。特に1〜4曲目までは、Rushの歴史の中でもトップレベルの名曲群。
個人的には2曲目の「Red Barchetta」がお薦めですが、一般的には1曲目の「Tom Sawyer」や4曲目の「Limelight」が人気でしょう。
そして、3曲目の「YYZ」はインストゥルメンタルながら、Rushの楽曲の中で1、2を争う人気。ベースとドラムの掛け合いソロなどが含まれる、スリリングな曲。




Rushが大作主義から方向転換してからの1作目、「Permanent Waves」。
1曲目の「Spirit Of The Radio」はRushを代表する曲。ラジオ向けのコンパクトな曲ながら、リフは複雑だし、最初からユニゾンを披露してきます。何より、歌詞が痛烈なラジオ批判というのが、なんともユーモアに溢れている。さすがはRush。
2曲目の「Freewill」もポップなのに実は変拍子の曲で、途中のギターソロ中の楽器の暴れ方は異常。
そして6曲目には、このアルバム唯一の10分を超える曲が含まれる。




Rushは絶対にライブを観ましょう。日本には来てくれないので、DVDで我慢するしかありません。
しかし、やはり演奏技術は超ハイレベル。選曲もベスト的で彼らの音楽を網羅できます。




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