ホーム >バンド >Pink Floyd
このエントリーをはてなブックマークに追加

Pink Floyd(ピンク・フロイド)

ピンク・フロイドはイギリス出身のプログレッシブ・ロックバンド。
フォークやブルースを根底に浮遊感・幻想感・叙情性のあるサウンドに、哲学的・文学的な歌詞、大掛かりなライブステージで世界的人気を誇るバンドです。
高い芸術性を有する一方で、『狂気』は5,000万枚、『ザ・ウォール』は3,000万枚そして、『炎〜あなたがここにいてほしい』は2,300万枚を売り上げており、レコード・CDの総売り上げは2億3,000万枚(2012年時点)に及ぶ。

つまり、高い芸術性を維持しながらも、商業的にも大成功したバンドといえる。

「ローリング・ストーンの選ぶ歴史上最も偉大な100組のアーティスト」において第51位。
これは、低すぎる気がしますが(笑


メンバーは以下
ロジャー・ウォーターズ(b)
リチャード・ライト(key)
デイヴィッド・ギルモア(g)
ニック・メイソン(ds)

過去のメンバー
シド・バレット(g)

シド・バレットが中心の時期と、シド・バレット脱退後のロジャー・ウォーターズ中心の時期の二つに大別することができる。

シド中心の時期はサイケ色が強いのが特徴であったが、シド脱退後(LSDの過剰摂取のため)はロジャー・ウォーターズを中心に建築家の如く綿密な構成力を持つ音楽性へとシフト。


そしてバンドを一気に世界的にしたのがロジャー・ウォーターズ期のアルバム『狂気』である。
ビルボード・チャートの200位以内に15年間(741週)に渡ってランクイン、カタログチャートでは30年以上(1,630週以上)に渡ってランクインするというロングセラーのギネス記録を打ち立てたアルバムです。
どう考えても化物です。こんなアルバムは今後一切現れることはないでしょう。



【個人的に思う、ピンク・フロイドというバンドの特徴】
ピンク・フロイドといえば、プログレッシブ・ロックの代表。
そう思う方は多いと思いますが、一方で、所謂プログレッシブ・ロックバンドとは一線を画すのですよ、彼らは。
プログレッシブ・ロックというと、高度な音楽理論や高度なテクニックが散りばめられている音楽というイメージが強いし、実際にそのような場合が多い。


でも、ピンク・フロイドって、、、、、まず楽器があまり上手くない(人外プログレミュージシャンと比べての話)。
彼らの音楽に速弾きなんて出てきません。拍が把握出来ないような変拍子も出てきません。


しかしね、高度な音楽理論やテクニックを駆使している他のプログレッシブ・ロックバンドと比べても、「芸術性」が高いのです。


その理由をずっと考えていたのですが、最近改めて聞いたら、なんとなくわかった気がします。


それは、彼らが明確に「自分の音楽」を表現しているからなのです。
彼らにとって高度な音楽理論もテクニックもあくまで、「自分の音楽」を表現するための手段なのです。
だから、必要を感じなければそれらを取り入れることもない。逆に、必要だと感じれば取り入れる。


『狂気』を聞いても、『The Wall』を聞いても無駄な音が一切含まれていないんですよね。
全ての音が有機的に作用しあっている。浮いている音が一つもない。


そして、ピンク・フロイドの特徴の一つとしては「コンセプト・アルバム」へのこだわりがあります。
特定の「コンセプト」を持たせた上でアルバムを制作しているのである。


普通のアルバムって、楽曲それぞれが既に完成した作品じゃないですか?
その完成した作品が一つのアルバムにまとめられているという、短篇集みたいなもの。


でもピンク・フロイドのアルバムでは、楽曲は全体の中の一部なんですよ。
楽曲それぞれが章立てされているというイメージ。長編の文学みたいなものです。



サウンドの特徴としては、浮遊感・倦怠感・叙情性・幻想感というのが思いつくが、
それ以上に「文学作品みたいだな〜」という印象を受けます。
とにかく、アルバムの構成力が圧倒的。綿密に組み立てられています。


さらに、ピンク・フロイドはライブも仕掛けに富んでおります。
多分、彼らにとってライブ・パフォーマンスも一つの「作品」なのでしょう。
その様子が伺える映像。。。。





厳密に言えば、ピンク・フロイドではなく、ロジャー・ウォーターズのソロライブですが、
感銘を受けたので選びました。


ロジャー・ウォーターズが壁を壊す部分、地下から古代都市を出現させる部分、、、、、
一つ一つの仕掛けがとにかく細かい。

ライブ自体が一つの総合芸術。



【どんな時に聞くか?】
ピンク・フロイドの音楽をどんな時に聞くべきか?
彼らの音楽は気軽に聞くのが中々難しい。それというのも、「コンセプト・アルバム」 だからである。
アルバム一つが一つの作品であり、楽曲を一つピックアップして聞くにはあまり適していないからである。出来るだけ、最初の曲から最後まで聞きたい。

しかし、そうなると40分〜1時間くらい必要である。

もちろん、アルバムの途中から聞いてもよいのだけれど、出来るだけ通して聞きたいものです。
ロッキングチェアに座って、横にお茶を置いてじっくりと聞くのがベスト。


10分程度の移動時の暇つぶしには適していませんね。


あと、デートの時のドライブでは絶対に流してはいけない。
99%引かれるし、「あっこれピンク・フロイドじゃん!私大好き♪」と言われた日には逆にこっちが引きます。
つまり、誰も幸せになりません。


一人で部屋に引きこもって聞くか、ピンク・フロイド好きの友達と部屋を暗くして酒を飲みながら聞くのが良いでしょう。


おすすめは、、、


お酒との親和性抜群。トビたい時にどうぞ。




完璧な芸術作品。一切無駄のないアルバム。



コンセプト・アルバムの最高峰。
まあ、ピンク・フロイドのアルバムは大体コンセプト・アルバムの最高峰ですが。



【参考】
Wikipedia
URL:Wiki(Pink Floyd)

inserted by FC2 system