ホーム >ベーシスト >Rocco Prestia
このエントリーをはてなブックマークに追加

Rocco Prestia(ロッコプレスティア)

ベイエリアファンクバンドTower Of Powerのベーシスト、Rocco Prestia。

ベーシストで16分のスタイルが有名なのはやはりジャコ。しかし、ジャコ以降、全く別スタイルの16分フィールを引っさげて登場したのがロッコプレスティア。
ロッコの16分のフィールはそれまでのものとは全く毛色が違う、かなりオリジナリティのあるもの。

ロッコのプレイの特異性は、やはりあのプクプクした音で音数多く弾くスタイル。彼はまず左手の使い方がかなり特殊。ジャコ的なワンフレットワンフィンガーのスタイルではなく、人差し指で押弦して他の三本の指で弦を軽くミュートする。つまり違うフレットの音を弾くとき、薬指や小指を使わず、手全体を動かしてそのポジションまで移動する。




こちらの動画でそのことがよくわかる。オクターヴのフレーズや5度のフレーズでは小指などを使うが、同一弦の平行移動の場合は手全体を動かして移動している。

また彼のプレイの特徴として、ファンクベーシストがよく用いる16分裏の休符を使わないことが挙げられる。16分を敷き詰める感じなのだが、ミュート音でプクプクした感じの音で何ともいえない不思議なグルーヴが生まれる。う~んなんとも個性的なプレイ。今までのファンクベーシストの影響をあまり受けてないような新しいアプローチである。




こちらは「Soulって最高だよね!!」とひたすら叫んでいるだけの、なんともお気楽な曲。Tower Of Powerのロッコとガリバルディといえば黄金のリズムセクション。素晴らしいコンビネーションプレイを是非ご堪能あれ。





TOPのライブ。やはりファンクバンドはライブで聴くべし!!相変わらずのお気楽の雰囲気でとにかく「ファンクって最高だな!」という気分にさせられる。そしてやはりTOPのサウンドを支えるのはロッコとガリバルディのコンビ。もちろんタイトなホーン隊にも注目。

M1.TOPの名曲 「Soul With A Capital 'S'」。バスドラ多めのドラムパターン、そこにのっぺりと絡んでいくロッコのベース。プクプクとしたミュート音でTOP独自のサウンドをロッコが作り上げます。注目は2サビ後の2:13あたりで聴かれるロッコのフレーズ。それまではずっと同パターンを引き続けていたのを、高音部までいくフレーズで違いを出す。ニクイ!!3:40から始まるメロも今までのパターンを大きく変えてのベースライン。4:05からOakland Strokeを挿入する部分でロッコが大きくフィーチャーされる。16分埋め尽くして高音まで昇っていく様子はめちゃくちゃにかっこいい!!

M2.「I Like Your Style」。ミドルテンポでポップな曲。相変わらずロッコは16分を埋め尽くして裏でプクプクさせている。非常に聴きやすい曲なのでおすすめだが、プレイ的には落ち着いているといえる。

M3.「Soul Vaccination」。泥臭い曲で、ロッコもかなりねちっこく弾いている。比較的すっきりした弾き方をしていた前2曲と聴き比べてみると面白い。ホーンアンサンブルにも注目。

M6.「Souled Out」。モダンな雰囲気漂う、TOPにしては現代的な曲調。個人的には1:43のロッコのフレーズがツボ。ロッコはワングルーヴの演奏でいきなりパターンから外して手数を増やして演奏することがあるのだが、これがまたかっこいい!!そしてこの手法をあまり多用しないから、また効果的!!1曲に1回くらいしかやらないからその部分が非常に印象に残るのである。

M7.「Diggin' On James Brown」。またまた泥臭い曲。2小節のベースパターンで、2小節目に毎回ロッコの16分が炸裂します。ちなみにこの曲の注目は2:08のロッコの高音フレーズ。それまでずっと高音にいっていなかったのを急に行くもんだから、耳をひく。

M13.「What Is Hip」。ロッコといえばこの曲と言っても過言ではない。現に非常に多くのベーシストがこの曲をカバーしている。ロッコの16分に埋め尽くされている曲。ルート弾きが演出する倦怠感。う〜ん絶妙、、、

M15.「So I Got To Groove」。高音にスライドしていくベースラインが非常に印象的。Bメロのキメでのガリバルディのバスドラとの合いかたが素晴らしい!!まるで音階をもったバスドラ。




私が初めてロッコのプレイを聴いたアルバム。一曲目のイントロ的「Oakland Stroke」でいきなりロッコのプレイにぶったまげます。16分を転がるように弾く様。これまでのファンクベーシストのイメージと全く違う。のっぺりと弾き、変に跳ねず、、、、個性的すぎます。

このアルバムは全体を通してまったりとしたサウンドでそれほどファンキーではありません。ミドル以下のテンポの曲が多い。なのでロッコのテンポが遅い曲におけるアプローチを研究するには最適。

その中でもM5の「Squib Cakes」はスリリングなインストゥルメンタル。


inserted by FC2 system